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世界の珍スポット - for curious travelers

シアトル・ガム・ウォール (アメリカ)

THE SEATTLE GUM WALL
(USA)

人気観光名所パイク・プレイス・マーケット横の
最強に不衛生?な珍スポット

シアトル観光と言えば、ほとんどの人が訪れるパイク・プレイス・マーケット(Pike Place Market)。ここは数々の映画の舞台になったり、世界的にも認知度が高い巨大コーヒーチェーン、スターバックスの第一号店がある場所としても有名で、どの観光ガイドを見ても必ずと言っていいほど載っている場所である。このマーケットには数々の地元でとれる野菜や果物、また新鮮な魚介類などが豊富に並んでいるほか、数々のお土産屋さんなどもあるため観光客には人気スポットで、週末、平日を問わず毎日多くの人で賑わっている。

そんな人気観光スポットのすぐ脇に、知る人ぞ知る珍観光名所がある。その名も「ガム・ウォール(ガムの壁)」。その名の通り、ここの壁いっぱいにはカラフルなチューインガムがペタペタと貼られているのだ。

壁のレンガが見えないくらいカラフルなガムが壁全体を覆っている
壁全体に貼られたカラフルなガム。結構高い位置にも貼りつけられていたが、ジャンプして貼ったりしたのだろうか?!

事の始まりは1993年、この壁の横にあるマーケット・シアター(劇場)のお客さん達が、劇場に入るために外で並んで待っている時にガムを貼りつけた事から始まったとか。劇場の職員が何度かガムを取り除き、掃除したが直ぐにまた新しいものが貼りつけられてしまうので、結局あきらめて放置。その後壁のガムは増え続け、数年後にはマーケットを管理する側が「珍観光名所」として認知するまでになったらしい。そしてここのレンガ造りの壁いっぱいに、世界各国から訪れる観光客達が自分で噛んだガムを貼りつけていくので、場所によっては15~20センチ以上の厚さにまでにもなったとか?!

またここは2009年にトリップアドバイザーが発表した「世界で不衛生な観光名所トップ5(The Top 5 ‘Germiest’ Places in the World)」で堂々第2位に選ばれた、世界的にも認知されたれっきとした「珍名所」である。

そんな名所も実は2年前の2015年に、20年以上にわたって蓄積されたガムをすべて取り除く作業を行っている。除去の理由は、ガムに含まれている糖分が、レンガの壁の劣化を招いているため、建物の安全上の都合でメインテナンスの為行われたそうだ。それ以降、毎年夏の終わり頃に圧力洗浄機を使って一年分のガムを洗い落としているらしい。でもご安心あれ。除去作業後またすぐに多くの観光客によってガムは貼りつけられ、一か月もすればまた壁一面のガム・ウォールがお目見えするらしい。

ちょうど私が先日訪れた時にこのメインテナンス作業を行っており、ガム・ウォール周辺に近づくと、辺り一面、チューインガムの匂いが充満していた。残念ながらガム・ウォールのある路地は、洗浄中で通行止めされていた為に通ることが出来なかったが、それでも次から次へと観光客が来て写真を撮ってゆく姿が見受けられた。柵の中にいたガードマンのお兄さんも「こんなにして苦労して洗浄しても、翌日からもうガムが貼りつけられるのだけどね~。」と苦笑い。通行止めのお知らせには3日間の昼間通行止めをして洗浄作業を行うと書いてあったので、かなり大がかりな作業のようだ。しかし昨年も洗浄したのかと思うほど、反対側のまだ洗浄されていない壁には、ところ狭しとびっしりとカラフルなガムが貼りつけられていた。これが一年間の間に貼りつけられたとは、余程の数の観光客が訪れているのだろう。

高圧機で洗浄中。
洗浄中の日中3日間ここポスト・アリー路地は通行止めされていた。

あなたもシアトルを訪れる際にはぜひパイクプレイスマーケットを一通り見終わった後に、ガムを噛みながらこの珍名所を訪れて、噛み終わったガムを貼りつけてみてはいかがだろうか?

 

1990年よりアメリカ在住。
20年近くのライター経験と現地在住経験を生かして、ディープなお役に立つ楽しい情報を提供します。