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世界の珍スポット - for curious travelers

プラーター遊園地(オーストリア)

Prater
(Wien)

世界最古の観覧車の足元には、ちょっとレトロな遊園地

ヨーロッパの遊園地というと、どのようなものをイメージしますか?

メアリー・ポピンズの世界のようなメルヘンチックな遊園地でしょうか?それとも、絶叫マシンが盛りだくさんで大人も楽しめる遊園地?ウィーンの遊園地はそのどちらともちょっと違います。

レトロな雰囲気で、世界最古の観覧車にも乗れてしまう、歴史の町ウィーンの巨大遊園地をご紹介します。

観覧車から見下ろしたプラーター遊園地

プラーターの歴史と観覧車

広大なハプスブルク帝国の首都として、栄華の限りを極めたウィーン。プラーター遊園地は、そんなウィーン市内の広大な公園の敷地内にあります。

この公園は、1766年に皇帝ヨーゼフ二世が、皇室の狩猟地だった広大な土地を市民に開放したものです。市民の憩いの場として、見世物や花火などの会場となっていましたので、当時ウィーンに住んでいたモーツァルトも何度も通い、「プラーターに行こう」という曲も作曲しています。

このプラーター公園が、皇帝フランツ・ヨーゼフの時代に万博会場となり、1896年には巨大な観覧車が建てられました。このプラーターの観覧車が、現存する世界最古の現役観覧車です。

プラーターの観覧車を見上げて

今でも有名な観光地として、世界中のお客さんを乗せているこの観覧車は、ウィーンの街のシンボルの一つでもあります。10台の大きなワゴンがゆっくりと回転して、ウィーンの町を一望できますし、内部の鉄骨や木造のワゴンは、さすがに世界最古の貫録を感じさせます。

プラーターの観覧車の鉄骨

そして、その観覧車の足元には、カフェやレストラン、売店や映画館、見世物小屋や劇場が作られるようになり、自然とアミューズメントパークが形成されていきました。

また、1948年には有名なモノクロ映画「第三の男」のロケ地となり、プラーターの観覧車は一躍世界的に有名になりました。

かなり離れたところからでも観覧車がよく見えます。

アトラクション

元狩猟地の一部を使って作られた遊園地ですので、それ自体かなり大きな規模です。しかし近づいてみると、日本の遊園地とは少し様子が違います。

実はこの遊園地、入場料が無料なので、誰でも入ることができるんです。乗り物に乗りたい人は、アトラクション毎にお金を払うシステムですが、中を散歩するぶんには自由に出入りが可能です。

また、アトラクションが年月をかけて自然に集まってできた遊園地なので、なんとなく統一性のないレトロ感が漂います。この、ちょっと不気味さの残る遊園地独特の雰囲気は、もう日本では失われてしまったかもしれませんね。

観覧車から見下ろした夜の遊園地

敷地内には、ジェットコースターやメリーゴーランドの他に、お化け屋敷や迷路など、250ものアトラクションがあります。日本のものと似ているところもありますが、全く違って驚くこともあります。特にお化け屋敷や迷路屋敷が多く、どれもかなり怖そうにできています。また、絶叫マシン系も充実していて、日本のものより激しいものもありそうです。

また、プラーター公園内にはミニ列車が走っています。線路は遊園地のそばを通り、元狩猟地であった広い公園部分を駆け抜けます。

プラーター公園のミニ蒸気機関車

 

マダムタッソーろう人形館も最近でき、ベートーベンやクリムト、美貌の皇妃エリザベートなどのウィーンで活躍した著名人の姿を間近に見ることができます。

このように、乗り物だけではなく様々なアトラクションがあり、思い思いに楽しめる場所になっています。

入場料、営業時間

敷地内へは入場無料で、アトラクション毎にチケットを購入します。価格は1~10ユーロ程とまちまちです。

プラーター遊園地の入り口

また、24時間365日門は開いていますが、営業時間はアトラクションによって異なります。メインシーズンである3-10月は、10時から24時まで多くの施設が利用できます。それ以外の季節はアトラクションによって異なります。

季節イベント

プラーターは、広大な敷地を利用して、ウィーンならではの楽しい季節イベントにも利用されています。

秋のオクトーバーフェストの時期には、プラーターの敷地内に巨大テントが建てられ、ビール祭りが開催されます。

ウィーンのオクトーバーフェストWiener Wies’n会場

また、12月に入るとクリスマスマーケットが立ちます。ハプスブルク時代の古き良き雰囲気を演出した屋台が作り出す雰囲気は、当時建造された観覧車を背景にすると格別です。

プラーター遊園地のレトロなクリスマスマーケット

こんな遊び心も歴史も盛りだくさんの遊園地プラーター。日本とはちょっと違う、不思議な感覚に陥るかもしれませんが、それもこの場所の歴史と文化のたまものです。

ぜひ、観覧車に乗ったついでに、いくつかアトラクションも楽しんで、東西の遊園地文化の違いを感じてみてくださいね。

about the navigator

ひょろ
オーストリア、ウィーン在住。
10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。
国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。
ウィーン・ミュージカル・ワールド」にて、ウィーンミュージカルのCD,DVDを販売中。