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世界の珍スポット - for curious travelers

魔女の計量所 (オランダ)

Witches Weighhouse
(netherlamds)

痩せすぎ注意!魔女の体重を計る軽量所に行ってみた

現代女性の理想の体型は痩せ型。好きなモデルさんを目指してダイエットに勤しむ人も多いはず。でも、もし時代が中世ヨーロッパなら、「痩せ型」の人は命が危ない。
なぜなら、当時は体重が軽いというだけで、魔女の烙印を押され処刑される恐れがあるからだ。
今回訪れた珍スポットは、人々を魔女狩りの恐怖から守った伝説の計量所「魔女の計量所(Witches Weighhouse)」

オランダの首都アムステルダムから車で1時間。コーン畑で囲まれたアウデワーテルという小さな街。

この街の中心にドシッと構えるのが「魔女の軽量所」。
計量所とは本来、主にオランダやドイツなどで、農家が作物をせりに出す前にその重量を量りに来る場所。しかし、アウデワーテルの計量所が特別なのは、作物を測るためではなく、魔女の疑いがある女性の体重を測るためにあることだ。

そんな歴史から、この軽量所につけられた名前が「魔女の軽量所」。1482年に建てられたというこの歴史ある軽量所、現在では魔女狩りの史実を体験できる博物館となっている。一体どんな所なんだろうか?

魔女狩りというと怖いイメージだが、館内は可愛い魔女グッズにあふれ意外に和やかな雰囲気。

15世紀から使用されてきた巨大な木製の計量器。ここで多くの魔女疑惑のある女性が体重を計ったという。

天秤になっており、一方に人が乗り、もう片方に軽いおもりをいくつも乗せていきながら体重を計っていく方式だ。

しかし、魔女狩りと女性の体重とはどのような関係があったのだろうか?
魔女狩りがヨーロッパで盛んに行われたのは16~17世紀。その結果、多くの罪のない女性(時には男性や子供まで)が処刑された。

魔女かどうかの判断材料は、ズバリ体重。当時の人々は、魔女は魂を持っていないから体重が非常に軽く、なのでホウキに乗って空を飛ぶことができると信じていた。

当時の女性は魔女狩りに怯え、ひっそりと暮らしていた。しかし、賢明なアウデワーテルの市民はこの魔女という不毛な妄想に異議を唱え、元々あった軽量所を魔女の存在を否定する場所として利用し始めた。これが「魔女の軽量所」の始まり。

全ての人々に公平を期すため、この軽量所では100ポンド(約45キロ)以上ある女性には魔女ではない証明書を提供した。するとヨーロッパ中から魔女の疑いをかけらた人々がこの建物に殺到。そんな人々にとってこの軽量所は最後の砦だったのだ。幸運にもこの軽量所で100ポンド以下、魔女認定を受けた人物は出たことがなく、多くの人命を救った。

この博物館では、訪れた人が実際に体重を計ってみて、規定をクリアすれば博物館公式の非魔女認定証をもらうことができる。

僕も実際に体重を計ってもらった。博物館で働くガイドさんの案内に導かれ計量器の上に立たされる。ガイドさんはおもりを片方の台にゆっくりと乗せていきながら、当時の軽量の様子を再現するかのように語りかけてくる。
「あなたは本当に魔女じゃないんですか?どうやってそれを証明できるんですか?」

確かに、魔女じゃないことを証明するって難しい。当時魔女疑惑をかけられた女性はさぞ悔しい、怖い思いをしたのだろう。

計量が終わると、ガイドさんは僕の体重をピタリと言い当て、無事魔女ではないことを証明してくれた。ほかの来館者もいる前で体重を言い当てるので、もし周りに自分の体重をバラしたくない人は事前に伝えること。でも体重を隠すと、魔女の疑いがかけられるので注意。

計量をパスできれば、名前入りの非魔女認定証がもらえる。お土産にピッタリ!
2階建てのこの博物館。2階では魔女狩りがなぜ、どのように行われてきたのか、保管されている貴重な資料やアニメーションから学ぶこともできる(写真撮影はNG)。

魔女狩りの歴史はかなり悲惨なものだけど、この博物館自体は小さな子供も楽しめるアットホームなものだった。

帰り際、この博物館に関して印象的なお話をしてくれたガイドさん。
「魔女狩りの時代、多くの女性たちが魔女として処刑されて行きました。この博物館は子供でも楽しく体験できるように作られているけど、その経験を通して多くの人に魔女狩りがあったという悲惨な事実を知って欲しい

オウデウォーターという街自体も小さいながら古き良きオランダの風景を楽しめる場所です。機会があれば是非訪れてみることをお勧めします。