フォルヒテンシュタイン城 (オーストリア)

BURG FORCHTENSTEIN
(AUSTRIA)

一人では絶対に見学したくないお城、フォルヒテンシュタイン城へ行こう!!

ウィーンから車で1時間ほど南東に走ると、景勝地で有名なブルゲンランド州のフォルヒテンシュタインと言う小さな古い街に到着します。アルプス山脈の末端に位置するこの辺りは緩やかな丘陵地帯が広がり色彩豊かな畑が本当に美しいと感じる一帯です。春は菜の花、夏はひまわりや麦などが畑一面に広がり遠目から見るとキャンバスに描かれた1枚の絵を見ているよう。その景色はまさに神様が天から描いた作品と断言できる美しい風景が広がる一帯です。

ところでBurgenland(ブルゲンランド)と言うドイツ語は”城”を意味するBurg(ブルグ)と、”国”を意味するLand(ランド)からできています。Burgが複数形なるとBurgen(ブルゲン)になるので、日本語に直訳すると「城の多い国(州)」と言う意味になるくらいこの州には今でも多くの城が残されています。ハンガリーの国境にほど近いフォルヒテンシュタイン町にも13世紀の終わりに建てられらた古い城があります。丘の上に建てられた何の飾り気のない城です。この地域は昔から東方からの異民族の襲来が多くあり、この城もこのような異民族の襲来に備えて建てられました。

フォルヒテンシュタイン城
城内に入る橋
入り口

城に通じる橋を渡り城内に入る扉をくぐると、なんと天井からワニが吊り下がっています(怖)。大きな口を開け東の方向を向き、今にでも襲い掛かってきそうです。当時ワニは最も強い生き物として恐れられていました。そのワニを東からやってくる異民族(オスマントルコ)に向けエスターハージー家の強さを示していたそうです。また当時、ワニは悪魔を追い払う、魔除け的なシンボルでもあったそうです。

東の方向を向いて口を開いて威嚇しています

ワニがお出迎えしてくれた城内には4つのテーマに分けた多彩なコレクションがあります。

まずは、

①エスターハージー家の祖先のギャラリーと彼らが集めた豪華な銀製家具などのコレクションの部屋。絵画のコレクションの中には世界に一つしかない”ドラキュラ伯爵の全身画”があり、このお城に来ないと見れないコレクションの一つです。

エスターハージー家の家系図。
一番下で木を持っているのはフン族の王、アティラ
世界で1枚しかないドラキュラ伯爵の全身画。
貸出されていることが多いので、事前に要確認

次に、

②エスターハージー家がハプスブルク家側につきオスマントルコと戦った時のトルコ・コレクションの部屋。この部屋にはオスマントルコ軍の高位の人物もしくは指揮官が使用していたとされる贅沢な装飾テントやトルコ軍の旗などがあります。

オスマントルコ軍の高位の人物もしくは指揮官が使用していたとされる贅沢な装飾テント
(現在のスロバキア付近で見つけたという記録が残されている)

そして、

③エスターハージー家の宝物殿。ハンガリーの副王であったエスターハージー・ニコラウス伯爵と、同じく副王の地位を継いだ息子のパウル1世侯爵により集められた、伝説にまつわる奇妙な動物標本や、珍しいバロック芸術品の数々など。世界でも稀なバロックの美術品を見ることができます。また宝物殿の中には400年前にニコラウス伯爵がハンガリーの副王に命じられ、王冠式の時に使われた旗が展示されており、この旗は現在ハンガリーで一番古い旗になるそうです。

エスターハージー家の宝物殿。かつては特別な許可と秘密の通路を通ってのみアクセスが可能だったとのこと
動物標本を合体させた奇妙なオブジェ。ヒトデ・ウミガメ・アルマジロ・イルカの頭・サンゴ・ロブスター・ワニ・サメなどなど
これらの生き物を集め、よく見るとドラゴンの形になっている

そして最後は、

④武器コレクションです。17世紀から19世紀に使われたすごい数の武器がそのまんま残っています。個人のコレクションとしてはヨーロッパ最大規模になります。

武器庫には17世紀から19世紀にかけて使われた 武器・武器・武器・・・

 

などなど、城内だけでも山盛りの展示物。そして城外には深さ142mと言う下が見えないくらい深い井戸があります。井戸の一番古い部分は1640年代とのこと。付き添いのガイドさんが「この井戸に何人も落ちたのよ・・・ほら見てごらん、骸骨がたくさん浮いてるでしょ。。。」と・・・もぉ~ガイドさん冗談上手すぎです(笑)

深さ142mもある井戸外観
そして井戸の中。下に骸骨無いですよね…(笑)
深すぎて解らない…

そして最後に・・・このお城で最も古い部分は塔の部分で、今から700年前に造られたそうです。外観からがこの塔のが井戸のように深い穴状になっていることは判りずらいのですが、塔に入る唯一の扉を開けると崩れかけた石の階段がります。この階段を降りると空洞になった塔の中に到着します。井戸と同じくらい、もしくは井戸よりも深い塔です。この地方で昔から有名な話があります。約700年前、フォルヒテンシュタイン城の ギリトゥス侯爵の妻・ロザリアがこの塔に落とされて餓死のために亡くなったそうです。処刑です。この塔は処刑場として使われていたのです。その後死んだはずのロザリアの亡霊が度々現れ、「おなかが空いています。何か食べるものをください」と言いながら城内を歩いているとか。。。
*月に一度、満月の夜のみ、一般のゲストもこの塔に入ることができます。興味がある方は要予約。。。

イネン・ホーフ(お城の中庭)後ろに見えるのが
フォルヒテンシュタイン城で最も古い塔
下から亡霊のロザリアが出てきそう・・・
怖いよー

フォルヒテンシュタイン城ではガイドの説明付きでハイライトの展示品を見ることができます。
営業日はすべて、13時と15時がドイツ語のガイドツアー、14時30分からがハンガリー語のガイドツアーのみとなっていますが、相談により英語も可能とのこと。
フォルヒテンシュタイン城は景勝地としても有名で、庭からは絶景を見ることができます。
外庭にはオシャレなカフェレストランもあり、美味しいコーヒーとケーキで優雅なティータイムもできちゃいます。
少しアクセスしにくい場所にありますが、他では味わえない不思議な体験を味わえる場所です。

ガイドをしてくれたハンガリー人のスザンナさん。
語学が堪能で英語・ドイツ語も完璧!
数年前から日本語も習い始め片言の日本語も話してくれます!
彼女を希望の場合は要予約
貴族の人たちの憩いの場
お城の庭からの眺め
オシャレなカフェレストラン

エスターハージー フォルヒテンシュタイン城 (日本語)

about the navigator

ソプラノMama
2011年よりオーストリア・ブルゲンランド州在住。
聖歌隊で歌う3児のママ!
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