PETROSAINS
(MALAYSIA)
最先端で正統派なのに小ネタがツボにはまる科学体験施設
クアラルンプールの観光の目玉スポットの一つペトロナス・ツインタワー。併設されたショッピングセンター「スリアKLCC」には世界の高級ブランドや日系のデパートがテナントとして入っている。その中にあるマレーシアの国営石油会社ペトロナスが運営する科学体験施設ペトロサイエンス(Petrosains)。基本的には日本でもよくある子どもたちだけでなく大人も楽しく理科を学べるいたって保護者の好感度も高い施設である。
だがその実体はクールな外観とサイエンス的なA級大ネタに混じり、大量のB級小ネタのコンボが永遠に続くと思われる17ゾーンにもおよぶ脅威のボリュームなのだ。乱暴に言ってしまうと「科学と名がつくなら、あれもこれもぶっこんじゃおうっと」的なサービス精神の一人歩き。まさにホスピタリティの出血大サービス。まずはおそらく分子をイメージした球体のような乗り物で科学の世界の入り口へ。
大ネタゾーンには、恐竜時代のジオラマ、宇宙関連の体験や石油に関するコーナー、スポンサーとなっているF1関連の展示がある。
そこをあえてスルーでチェックした小ネタ集がこれだ。
・ピタゴラ装置&パズルエリア
ここで時間を取られてしまうことで先に進めなくなるトラップゾーン。壁にマグネット付きのツールをはりつけてピタゴラ装置の仕掛けを自作し球を転がす。さらにシンプルな数学パズルやダイナモ自家発電装置にはまり、なぜかショベルカーの運転体験もできるため一家もろとも脱出不能に陥ること必須。
・ゲーセンゾーン
空手チョップ力判定、投球スピード測定器、ヴァーチャルスノボ、そして動体視力ゲームなどがアーケードマシン系が遊び放題。これはツボらない方が無理だ。
中でも筆者が一番脱力したのは、自分の心拍をドラム、しかもプロミュージシャンも愛用するパールのドラムで鳴らしてくれる装置だった。センサー付きの測定バーを握ると、ドキドキドキと計測が始まり、ドンドンドンとドラムのビートに変換される。己の体が刻むハートビートとドラム鼓動のマリアージュ。さらに最後の最後である音楽ゾーンは、クラブDJさながらのリズムボックス装置があり。これじゃいくら時間があっても足りない、いや実際に足りなかった。
来た時と同じように球体の乗り物で入場受付に戻ると、キラキラした魅惑のショッピングゾーンが広がっていた。マレーシアに来たのに全然それっぽくないところに行きたい人にオススメだ。