スニックルウェイ・イン (イギリス)

SNICKLEWAY INN
(UK)

恐怖の亡霊パブ!

英国で最も恐ろしい場所100選に選ばれたヨーク市にあるスニックレイウエイ・イン。
スニックルウェイ・インは、15世紀に建てられた古いパブである。現在でも、当時の木材やデザインなどがそのまま残っている。ヨークの中心地の買い物客で賑わう華やかな通りの一画にある。

賑やかな通りにある「スニックルウエイ・イン」

以前はアングラーズ・アームと呼ばれ、1994年にスニックルウェイ・インへ名称が変わった。1階がパブ、2、3階が宿泊部屋、地下室にビール樽を持つこの宿には、少なくとも5種類の亡霊が住んでいると言われている。

2階へ通じる階段で女の子の亡霊が1階のパブを眺めている姿が目撃されている。この女子は、宿の前で馬車に引かれて死亡したと言われている。また、当時の住民であったタリバー夫人のペット、猫のシーマスがパブで客の足元に擦り寄り、客を驚かすという。目撃者はいないがその感覚が頻繁に報告されている。

1階のパブでは、2種類の亡霊が目撃されている。その一つが老紳士である。この紳士は、大通りに面する壁を通り抜けてパブに入ってくる。そして、椅子に腰を下ろした途端に消えてしまうのだそうだ。後日の調査でわかった事だが、老紳士がいつも通り抜ける壁の位置に、当時、正面ドアがあったということだ。二つ目は、エリザベス朝の洋服を来た男性がバーのカウンターで目撃されている。この男性は早朝と閉店時刻に現れるらしい。このことから、当時のスタッフではないかと推測されている。

さて、宿泊部屋はどうだろうか。2階には、マーマヂューク・バックル氏の亡霊が住むと言われている。彼は、1967年に裕福な家庭に生まれたが、不具だったことから同期生にいじめられる毎日が続いた。これによって、うつ病を患い、首吊り自殺をしたと言われている。2階の部屋から外を見ている亡霊が目撃されている。スタッフによると、部屋の明かりが灯ったり、消えたり、ドアが開いたり、閉まったりするという。

3階である。亡霊を見た者はいないが、ラベンダーの匂いが報告されている。1604年、ヨークで疫病が流行し3512人が死亡した。死体の汚臭を消すために当時ラベンダーが使われたことから、これに関連するものではないかと言われている。

最後は、地下室だ。地下室には、ビール樽が置かれている。ここにアクセスするためには、バーの裏ドアを通り抜ける必要がある。ビールをパブに送るためのガス栓が樽に取り付けされており、いつも開いている状態になっている。これを閉栓するには、物凄い力が必要となる。しかし、この栓が度々閉栓されているのだそうだ。また、樽交換のために、地下室に入ったスタッフが投石されるという事件も起こった。誰もいないはずの地下室なのに、なぜか?

パブ内にある亡霊の情報

スニックルウェイ・インのパブは、伝統的なスタイルをそのまま残しており、ゴーストバプとは思えないほど昼間は明るい。パブ独自のビールを始め、イギリスの様々なビールが楽しめる。その中でも、ホワイト・ラットは、あっさりとした飲み心地で、ぜひ、試していただきたい。ビールの他に、ソフトドリンクや食事も楽しめる。亡霊情報もパブの中で入手できるので、旅の思い出に立ち寄ってみてはどうだろうか。

おすすめのビール「White rat」

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ラッド順子
イギリス在住のライター。翻訳、通訳、日本語指導を同時進行しつつ、イギリスの面白い情報を発信。
ビジネス英語・英会話、英国教育、料理等の役立つ記事も多数執筆!
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