ISINUKA
(SOUTH AFRICA)
森の中にあるコサ族のヒーリングスポット
南アフリカ 東ケープ州にあるトランスカイと呼ばれる旧独立国。
ここの森の中に万病に効く冷泉が湧いている。シヌーカと呼ばれるその冷泉の水質は塩分と硫黄成分が強い。
昔からコサ族のヒーリングスポットとして知られ、地元の人だけでなく、トランスカイ全域のコサ族が病気を治そうとこの泉に集まる。
地面から出てくる硫黄を鼻で嗅ぐことから始まり、冷泉と混ざり合った粘土を顔や体に塗る。そして急勾配な丘の上に登ったところにある冷泉に足湯をする。もちろん全身浴している人もいるが、結構冷たいので勇気がいる。
小さな穴からは湧き水がゆっくりと出ていて、それを飲んだり(かなり塩分がある)ペットボトルに持って帰る人が列を作っている。
帰りは出口の少し手前に男女を時間交代で入れる冷泉がある。
ここでは湧き水がそのまま流れてくるので、水がきれいだ。お肌がつるつるになる。
そしてここはサンゴーマと呼ばれるシャーマンが儀式をするために訪れるパワースポットとしても、地元の人に知られる場所だ。運が良ければ彼らの儀式に遭遇できるかもしれない。その時は神聖な儀式の最中なので、マナーを守って見物したい。
シヌーカの昔話がある。植民地の時代、白人がこのシヌーカを観光地にしようと柵で囲んだ。するとシヌーカの泉から水が止まり、少し離れた柵の外にまた湧き出したという。このシヌーカの泉はコサ族のスピリチュアルな場所であり、誰かがこの泉を所有することを拒んでいるかのようだったそうだ。