WHITEFRIAR STREET CHURCH
(IRELAND)
聖バレンタインの聖遺物が眠る教会
ダブリン南の街中に大きなグレーの教会があります。16の聖堂があり、聖堂が多いことで有名なホワイトフライヤー・ストリート教会です。教会入口の目の前に聖堂Calvary(カルバリー、キリストはり付けの像)があり、横の壁には昔のダブリンの地図や、この教会にゆかりのある方々の手紙や写真が所狭しと飾られています。この教会でマザーテレサが2度お話しされています。
教会入口左手にOur Lady of Dublinと呼ばれる聖堂があり、16世紀のオークでできた子供のジーザズを抱いたマリア像を見ることができます。しかしよく見るとこの像は黒いのです。そのため、The Black Madonne of Dublinという人もあるようです。このマリア像は1824年にこの教会に来ましたが、その前にはダブリンの他の教会にあり、なぜかセカンドハンドショップに行きついたところを、神父ジョン・スプラット(Fr.John Spratt)が見つけて購入したのです。
この教会が大変有名なのは聖バレンタインの聖遺物が眠っている聖堂があるためです。この聖堂には大きな聖バレンタインの像があります。そしてその像の下には聖遺物箱が祀られ、その中には聖バレンタインの聖遺物が眠っています。 ではどのようにして聖バレンタインの聖遺物がダブリンへ来たのでしょう?
先ほどご紹介した神父ジョン・スプラットが1835年、ローマを訪れました。彼は当時説教者としても知られており、ジェス教会(当時イエズス会の本拠地)で彼が話すのを聞くために大勢のローマのエリートたちが集まりました。そして彼は記念品をいくつか受け取るのですが、その中の一つが当時のローマ法王、グレゴリー16世本人からのものでした。それが聖バレンタインの聖遺物だったのです。聖バレンタインの聖遺物がダブリンに来たのは1836年の11月10日です。
今日では独身者はパートナーが見つかることを、結婚前後のカップルは永遠の愛を、そして家族は家族愛や幸福を、または素敵な家が見つかることを。。。それぞれの思いを込めて彼に祈りを捧げます。聖堂に置かれたノートに書いて祈る人もいます。願いが叶うとも言われており、たくさんの人たちが訪れています。