ARULMIGU SRI RAJAKALIAMMAN GLASS TEMPLE
(MALAYSIA)
内装はすべてガラス!ジョホールバルにあるゴージャスなヒンドゥ寺院
マレーシアの三大民族といえばマレー系(ムスリム)、中華系、インド系である。民族の住み分けがされていることが多いが、モスク、仏教寺院、ヒンドゥ寺院が同じ町内に建立されていることも珍しくなく、多民族国家らしい調和を感じさせられる。
モスクや寺院は歴史的に深い意味があったり、芸術文化的にもツーリストを惹きつけるもの多く国内の観光スポットとして名高いことも多い。
マレーシアの国内において6%の信者を有するヒンドゥ教。宗教施設であるが、ヒンドゥ寺院の建築様式はその色使いや装飾などから訪れるものを魅了して止まない。特に寺院の入口でもあるそびえ立つゴープラムと呼ばれる石やレンガで作られた塔門は、多岐にわたる神々や人間などの像で飾られており、その存在感に圧倒される。
マレー半島最南端のジョホール州ジョホール・バル。街の中心部のJBセントラル駅近くのインド人街にはヒンドゥ寺院アルルミグ・ラジャマリアマン・デーバスターナム(Arulmigu Rajamariamman Devasthanam)があり、信者や観光客が日々訪れる。そこから北へ直線距離で1.5kmほどのところにあるのがアルルミグ・スリ・ラジャカリアマン・グラス・テンプル。
寺院へ続く一本道は人気も少なく、空き地の中にポツンと建っていてロケーション的には地味な印象を持つかもしれない。だが熱帯の太陽に照らされたその姿は、それなりにまぶしい輝きを放っている。
アルルミグ・スリ・ラジャカリアマン・グラス・テンプルは通称「ガラスのヒンドゥ寺院」と呼ばれることが多い。というのも建物の外観だけでなく、内部全てはガラスで覆われており、他のヒンドゥ寺院とはその作りが全く異なるのだ。
1920年代に建立された当初は質素な寺院だったとのことだが、代替り時にリノベーションされ2008年に現在のようなキラキラした寺院となった。使われているガラスは一説によると約30万枚とも言われている。
ガラスで覆われているといってもクリスタルっぽいのではなく、壁の表面にガラスのタイルのようなものを貼り付けてあるため、どちらかというとモザイクといった印象である。また内部は薄暗いのだが、わずかな光を反射して壁や天井はキラキラしている。
本堂付近にはご本尊として祀られているヒンドゥの神様意外にもキリスト、ガンジー、仏像など他の宗教や偉人などの像があるため若干なんでもありといった感じもなきにしもあらず。
実際に訪れてみると思ったよりも派手さはないと思うかもしれないが、かなり手間がかかっただろうというのは想像に難くない。光り物好きなら一度は訪れたい寺院といったところだろうか。
ちなみに外国人が中に入れるのは基本的に毎日13~17時で、拝観料RM10(約270円)ほど徴収される。